次亜塩素酸水って聞いて、ハイターや漂白剤等の次亜塩素酸ナトリウムを思い浮かべる方って多いですよね。

実際、お問合せいただく質問のほとんどが、「次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの違い」についての質問です。

そこで今回は、科学に詳しくなくても簡単に違いがわかる見分け方について解説してきます。

名称はよく似ているものの、間違って使用すると危険ですので、よく呼んで下さね。

次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの違いとは

まず次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの違いについて解説する前に、それぞれの概要について理解する必要があります。

次亜塩素酸水とは

次亜塩素酸水とは、食塩水(塩化ナトリウム水溶液)もしくは、塩素酸を電気分解し作られる次亜塩素酸(HCIO)を主成分とする水溶液です。

この次亜塩素酸水には、強酸性次亜塩素酸水と弱酸性次亜塩素酸水とがあり有効塩素の含有量が規定されています。

強酸性次亜塩素酸水

水に塩化ナトリウムを添加して電気分解し、食品添加物に指定されている強酸性の機能水の一種です。

有効塩素濃度(ppm)は20〜60のものを指します。

微酸性次亜塩素酸水

隔膜がない状態の一室型電解槽で電気分解し生成された次亜塩素酸水を指し、有効塩素濃度(ppm)10〜80のものを指します。

弱酸性次亜塩素酸水

塩化ナトリウム水溶液を二層型または三室型の隔膜がある電解槽で電気分解して生成するもので有効塩素濃度(ppm)10〜60のものを指します。

次亜塩素酸ナトリウムとは

次亜塩素酸ナトリウムは身近なところでは、調理器具などの除菌や漂白など食品衛生分野で使用されています。

取り扱いが簡易な為、様々な用途で使用されますが、光・熱・空気などの外的要因に不安定で有効塩素濃度が低下する可能性をもった溶液です。

主に、調理器具の除菌に使用される有効塩素濃度が200ppm、嘔吐物の処理に使用される場合は1000ppmと次亜塩素酸水と比較すると高い有効塩素濃度をもった溶液です。

次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの2つの違い

次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムは、名称は似ているものの、中身や性質は全く違うもので、誤って利用するととても危険ですので、見分ける際にも注意が必要です。

ここでは、簡単に分かる2つの違いを紹介していきます。

安全性の違い

次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムは一見同じような水溶液に感じますが、その安全性は大きく異なります。

その原因がpHの違いです。

次亜塩素酸水が、pH5.0〜6.5の弱酸性なのに対して、次亜塩素酸ナトリウムは、pH12以上の強アルカリ性。

つまり肌に触れると、火傷をした時のようなケロイド症状を起こすとても危険な溶液なんです。

なぜ次亜塩素酸ナトリウムが火傷のような症状を起こすかというと、強アルカリ性特有のアミノ結合(ペプチド結合)を加水分解する性質が、タンパク質を腐食するからです。

一方、次亜塩素酸水は、高濃度の400ppmのものであっても、弱酸性のpHなので、人体に全く影響はなく、たとえ肌に直接t付着したとしても全く問題がありません。

現に、医療現場では殺菌や治療目的で高濃度の次亜塩素酸水を直接肌につけて治療されるケースもあります。

除菌・殺菌力の違い

次亜塩素酸水の殺菌力が高い理由

次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムは、それぞれ殺菌力があることが知られていますが、除菌力は全く違います。

次亜塩素酸ナトリウムは、細胞の外側から攻撃するのに対し、次亜塩素酸水は、細胞の内部・外部から原因物質を攻撃するため、次亜塩素酸水の除菌力は、次亜塩素酸ナトリウムに比べ、およそ80倍の殺菌力があるとも言われています。

アルコールでは除菌できない、ノンエンベロープウィルスは、次亜塩素酸水なら99.9%以上の殺菌力があることがわかっています。

医療現場でも、利用されています。

次亜塩素酸水は、新しいウィルス対策の方法として注目されています。

次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの違いを比較

次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの違いを表で比較

次亜塩素酸水次亜塩素酸ナトリウム
成分次亜塩素酸次亜塩素酸イオン
pHpH5.0-6.5(弱酸性)pH12以上(強アルカリ性)
使用方法直接噴霧もしくは加湿器に入れて噴霧100〜10000倍に希釈して使用する
臭い無臭・有機物との反応時に塩素臭が発生強い塩素臭
使用用途手指の殺菌消毒、部屋や衣服・ペットの除菌消臭ミルクの哺乳瓶や容器等の漂白・殺菌剤
安全性赤ちゃんや小さな子供、ペットがいる空間でも安心して利用できる有害のため注意が必要。また金属を腐食させる
刺激性なし刺激性あり。酸性のものと結合すると、有毒ガスが発生する
殺菌力効果あり。99.9%以上の殺菌力100ppm以上のものは殺菌力あり
消臭力効果あり。臭いの原因を分解する効果は期待できない。塩素臭が残る
人体への影響なし危険

次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの違いを表でまとめました。

名称はよく似ていますが、性質は全く違う溶液です。

次亜塩素酸ナトリウムは、漂白剤やプールや水道などの消毒に利用されている塩素系漂白剤の成分である次亜塩素イオン(CIO-)が大半を占めています。

この次亜塩素イオンは、除菌力はありますが、反応が遅い性質を持っているので、いつまでも塩素臭が残るのが特徴です。

反対に次亜塩素酸水は、反応の早い次亜塩素酸が99%以上含まれており、殺菌力は次亜塩素酸ナトリウムの80倍、さらに菌やウイルスと反応すると、素早く水へと変わり、成分が残留しない高い安全性も確保されています。

過去には、次亜塩素酸水を入れるところ、誤って次亜塩素酸ナトリウム水溶液を加湿器に入れて、空間噴霧していた事件なども発生していますので、注意が必要です。

pHをみれば違いが分かる!

安全面でこれほど違う性質のものを間違って使用するととても危険です。

もし次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの違いを、完璧に見分けたいなら、pHを確認してください。

酸性なら次亜塩素酸水、アルカリ性なら次亜塩素酸ナトリウムです。

これさえ覚えておけば、安心です。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、「5分で分かる!次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの違い・見分け方とは」について解説しました。

よく似ている次亜塩素酸水と次亜塩素酸水ナトリウムですが、使い方を誤ってしまうと、人命に関わる危険性もあります。

次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの違いを覚えて、間違わないようにしましょう。