次亜塩素酸水はその高い除菌・消臭効果を期待して現在は幅広く活用されています。
そんな次亜塩素酸水を防災対策用途で備蓄される際に注意したい「強み(メリット)」「弱み(デメリット)」をご紹介致します。
備あれば憂いなしでは有りますが、次亜塩素酸水の特徴について知っておかないと、せっかくの防災対策としての備蓄が性能を発揮出来ない恐れも有りますので備蓄する際のメリット・デメリットをご紹介させて頂きます。
この記事のまとめ
多くのウイルス対策に利用される次亜塩素酸水とは
次亜塩素酸水とは
次亜塩素酸水とは、ウイルスなどの除菌に適した電解酸性水です。
次亜塩素酸水は大きくわけ強酸性次亜塩素酸水・弱酸性次亜塩素酸水・微酸性次亜塩素酸水3種類の物が有ります。
次亜塩素酸水の種類と塩素濃度
次亜塩素酸水の規格基準については、平成24年に厚生労働省告示第345号によって次亜塩素酸水の成分規格を改正されています。その為、現在では下記のように塩素濃度とpH(ペーハー)もしくは水素イオン指数によって類別されています。
微酸性次亜塩素酸水
塩素濃度は10〜80ppmでpH5〜6.5
弱酸性次亜塩素酸水
塩素濃度は20〜60ppmでpH2.7以下
強酸性次亜塩素酸水
塩素濃度10〜60ppmでpH2.7〜5.5
pH(ペーハー)とは
pH(ペーハー)とは、水素イオン指数呼ばれます。この数値は、液体が「酸性」なのか「アルカリ性」なのかをpHを用いて表しています。
数値は1から14まで有り、7より小さい数値であれば「酸性」、7より大きい数値であれば「アルカリ性」となります。
次亜塩素酸水はどのように作られる?
次亜塩素酸水は塩化ナトリウム水溶液(食塩水)もしくは塩酸を電気的に分解して作られる電解酸性水です。
次亜塩素酸水の強み
次亜塩素酸水の強みは、高い除菌・消臭力になりますが、その他の強みも有りますのでご紹介させて頂きます。
- 高い除菌・消臭力
- アルコール除菌が効かないウイルスに対する除菌力
- 人体に害のない高い安全性(希釈により影響度は変わります)
- 皮膚などに付着しても害を及ぼさない
次亜塩素酸水の弱み
次亜塩素酸水には高い除菌・消臭や安全性など多くの「強み」が有りますが、その反面「弱み」も有りますので理解し使用する事が必要です。
- 有機物との反応が強く、除菌対象に汚れ(有機物)が付着した場合効果が出ない
- 塩素を失う為、半年〜1年程度が使用期限となる
次亜塩素酸水を備蓄する際に気を付けたい3つの注意点
次亜塩素酸水を備蓄する際に気お付けたい事は、先ほどご紹介した有機物との反応が強い点と次亜塩素酸水の塩素を失う期間及び保管容器についての3つです。では詳しく見ていきましょう。
次亜塩素酸水の有機物との反応が強い点について
次亜塩素酸水は、有機物と呼ばれる炭素を主成分とする物質を指します。
次亜塩素酸水は有機物との反応が強く、有機物と反応する事で消臭力を発揮します。
ただし、有機物との反応が強い為、有機物が多ければ臭いの元に反応する前に、有機物と反応して無効化し易いと言う面を持ち合わせているので、備蓄する際に汚れが付着した容器に保管すると次亜塩素酸水がただの水になる可能性が有ります。
次亜塩素酸水が塩素を失う期間について
備蓄する際に気を付けたい事として、保管期間が有ります。特に次亜塩素酸水は長くても半年〜1年までに使用する事が推奨されています。
これは、容器から塩素を失うからです。次亜塩素酸水の保管容器としてアルミパウチが有りますが、同様に半年〜1年が保管期限とされています。
ネットや店舗販売で購入する際には、使用期限がいつまでなのか十分確認してから購入される事をおすすめ致します。
備蓄する際には遮光性の容器を使用し、直接日光が当たらない場所に
次亜塩素酸水を保管する際には、容器についても遮光性の良いものを使用しましょう。アルミパウチは遮光性が高いので保管に適しています。
また、アルミパウチを使用しているからと言って、直接日光が当たる場所に置かないようにしましょう。
まとめ
次亜塩素酸水を防災対策として、備蓄する場合の注意点と次亜塩素酸水の「強み」と「弱み」につてご紹介させて頂きましたが如何だったでしょうか?
次亜塩素酸水の保管につては、塩素が目に見えるもので有りませんのでどうすれば良いのか悩ままれていると思います。
今回、ご紹介させて頂いたように次亜塩素酸水の「強み」と「弱み」を理解した上で備蓄される事、そして次亜塩素酸水を備蓄する際の3つの注意点でご紹介させてもらった内容に注意をして頂ければ保管期限の範囲での備蓄が可能です。