ウイルスの感染ってどのように拡大しているか知っていますか?
ただ目に見えないものが感染することを不安に思う人も多いと思いますが、実は2つの経路しかないんです。
この2つの感染経路の感染予防を徹底すれば、ある程度の防ぐ事ができます。
そこで今回は、ウイルスの感染予防の方法とそのルーツについて解説してきます。
この記事のまとめ
ウイルス感染経路について
ウイルス感染とは、感染源(病気を引き起こすもの)や感染経路(侵入)、感受性(抵抗力・免疫力)の3要素が揃った場合に起こります。
この3つが揃う前に対策をしっかりと取っていれば防ぐことが出来ますし、移す・移されると言ったリスクも軽減されるでしょう。
感染経路は大きく分けて直接感染と間接感染の2つに分けられます。
主に耳のするのは間接感染だと思われます。
直接感染(主に人から人への感染)
- 直接接触・・・接触(炭そ)、性交(梅毒・淋疾・ヘルペス・エイズ・B型肝炎)、土壌(破傷風・炭そ・ワイル病)、咬傷(狂犬病)
- 垂直感染・・・経胎盤感染(風疹・トキソプラズマ・梅毒・ヘルペス・エイズ)産道感染(B型肝炎ウイルス・型肝炎ウイルス・淋菌・クラミジア・カンジダ・エイズ)
- 母乳感染・・・成人T細胞白血病・エイズ
間接感染(主に物から人へ)
- 空気感染・・・飛沫核感染(麻疹・水痘・結核・レジオネラ)飛沫感染(咳やくしゃみによるインフルエンザ・百日咳・ジフテリア・マイコプラズマ)塵埃感染(結核)
- 媒介物感染・・・媒介物感染(おもちゃ・寝具・食器・ワクチン・注射器)水系感染(季節に関係なく赤痢・コレラ・腸チフス・ワイル病)
- 食物感染・・・夏季に多発する(赤痢・コレラ・腸チフス・食中毒)
- 媒介動物感染・・・機械的感染(ハエやゴキブリなどの運搬にておこるポリオ・赤痢・コレラ・腸チフス)生物学的感染(蚊・のみ・ダニによる日本脳炎・発疹チフス・ツツガムシ病・フィラリア)
間接感染にもある飛沫感染について詳しく理解していこう
飛沫感染とは、感染者の咳やくしゃみの「しぶき=いわゆる飛沫」を直接吸い込むことによって生じる感染経路のことです。
病原体はヒトの体内に侵入すると、増殖を繰り返し炎症反応が起こります。体内が異物を感じ取り、防御するために鼻水や唾液・痰・便などと共に体外へ排出しようとするのです。
咳やくしゃみをすると、病原体が含まれたそれらのしぶきがあたりに飛び散ることになります。周りにいる人が病原体入りのしぶきを受けて、付着した衣類や髪から吸い込んでしまったり、目・鼻・口からも直接感染してしまいます。
しぶきは目に見えない細かさで、思いのほか遠くまで飛んでいきます。
くしゃみをするとしぶきは半径2mの範囲にまで飛び散るとの報告もあります。
感染症は感染者のすぐ近くにいなければうつらないと誤解している方もいますが、すこし離れた場所にいても飛沫感染する可能性は高く、知らぬ間に感染しており拡げてしまうのです。
空気感染との違いは?
空気感染とは、空気中に漂う病原体を吸い込むことによって生じる感染経路のことです。
ウイルスや細菌などの病原体は、感染者の咳やくしゃみの「しぶき(飛沫)」と、共に体外に排出されます。
その病原体の周りを唾液や鼻水、痰などの水分で包むようにして排出されるのです。
しぶきには水分の重みがあるため通常は排出されると、すぐに内部の病原体と共に床や机などに落ちていきます。
しかし、病原体の中にはしぶきに含まれる水分が蒸発すると、感染力を失わずに空気中を漂うものがあります。
感染力を保ったまま空気中をプカプカ浮いている状態なので、病原体は同じ空間にいると、感染者に接触しなくても遠い場所にいても感染してしまう危険があるのです。
空気感染と飛沫感染は同じく「しぶき(飛沫)」に含まれる病原体によって引き起こされます!
空気感染は、しぶきの水分が蒸発して空気中をプカプカ浮いた病原体を吸い込むことによるもの。
一方、飛沫感染はしぶきそのものが目や口や鼻の中に直接入り込んでしまうことによるものです。
どちらも似たような感染経路に思えるかもしれません。
しかし、空気感染を引き起こす病原体は、わずか5μm以下の非常に小さな「病原体そのもの」として空気中を漂います。
このため、近くにいない人、たまたま通りかかった人にも感染してしまうこともあるため、知らぬ間に媒介となる恐ろしい感染経路なのです。
対して飛沫感染は、咳やくしゃみなどをしたときに少なくとも半径2m以内にいる人にのみ感染を拡げる可能性を持ちます。
不特定多数の人に感染させてしまうリスクは空気感染の方がはるかに高いと言ってよいでしょう。
また、空気感染・飛沫感染で飛び散った病原体が壁・床・机などに落下しています。知らぬ間に手に触れてしまい、髪を触ったり、顔を触ったり、口に触れてしまう事で、目・鼻・口の侵入経路から感染してしまうのです。
今一度、手指衛生やうがいといった、基本的な感染防止対策を見直してみましょう!!