家庭用加湿器として人気の超音波加湿器。
ウイルス対策に、湿度管理が推奨されている事を受けて、使用される方が増えていますね。
でも加湿器って、レジオネラ菌による感染症リスクがあるって知っていますか?
知らず知らずに使っていると、超音波加湿器に潜むレジオネラ菌に感染してしまうリスクがあります。
そこで今回は、レジオネラ菌の感染原因と言われるエアゾル感染やその症状、そして正しい加湿器の使い方について解説しています。
この記事のまとめ
超音波加湿器のレジオネラ菌感染に要注意!
レジオネラ菌とは?
レジオネラ菌は、河川や温泉などに生息する60種類ほどのある通性細胞内寄生細菌のことを指します。
自然界に生息するレジオネラ菌ですが、最近では家庭での感染例が増え続けています。
<参照:厚生労働省>
レジオネラ菌の症状
レジオネラ菌に感染すると、重症のレジオネラ肺炎や軽症のポンティアック熱の症状が現れます。
意識レベルの低下や幻覚、手足の震えや下痢などもレジオネラ肺炎の特徴であり、死亡例も報告されているほど怖い感染症です。
自然界に生息するはずのレジオネラ菌が、どうして家庭で感染するのでしょうか?
レジオネラ感染の原因・感染経路
レジオネラ菌の感染経路は大きく分けて、下記の3つの感染ルートがあります。
エアゾル(加湿器等のミスト)感染
エアゾル感染は、レジオネラ菌に汚染されたエアゾル(加湿器等のミスト)を吸引することが原因の感染経路です。
吸引や誤嚥
レジオネラ菌で汚染された温泉浴槽や河川等の水を吸引したり誤嚥してしまうことで感染する経路です。
土壌からの感染
レジオネラ菌が温泉された土などの粉塵を吸い込んだ原因の感染経路です
レジオネラ症の感染は、増加し続けており、2009年頃から年々増加し2017年は10年前の約2.5倍超となっています。
レジオネラ菌の死亡事故
厚生労働省での加湿器からのレジオネラ感染症による死亡事故は、3件報告されています。
1996年1月東京(大学病院内)、2007年9月新潟(家庭)、2018年1月大分県(高齢者施設)というように、既にレジオネラ菌のエアゾル感染で3人の方が亡くなられています。
直近の2018年1月に発生した大分県での死亡事故では、原因とされる加湿器のタンク内からは、22万個/100mlのレジオネラ菌が検出されています。
超音波加湿器によるレジオネラ菌感染症を防ぐ方法とは
加湿器を安全に使用しよう
ウイルスは対策、適度な湿度(40〜60%)で不活化すると言われているため、超音波加湿器を使って湿度管理をされる方も多いと思います。
しかし、大分県で発生した死亡事故のように、超音波加湿器の使い方を間違えば、レジオネラ感染症のリスクにさらされます。
だからこそ正しい加湿器の利用方法を知ることが大切です。
加湿器の正しい使い方とは
加湿器を正しく使うには、これから挙げる3つのポイントが重要となってきます。
その3つのポイントとは…
- タンクの水は毎日新しく交換し、水の継ぎ足しはしない
- 汚れやぬめりが生じないように、タンク内をこまめに洗浄する
- 使用しないときは、タンク内の水を抜き、よく乾燥させる
ということです。
加湿器で湿度管理をすることは、ウイルスなどの予防に効果的ですが、当たり前ですが加湿器自体が、レジオネラ菌に汚染されていないことが条件です。
加湿器に除菌剤を入れるリスクとは
加湿器にレジオネラ菌が繁殖しないようにと、除菌剤を入れることはやめましょう。
現に、平成23年に韓国製の加湿器用除菌剤に含まれる殺菌成分が、肺損傷を引き起こすとして、韓国製加湿器用除菌剤6製品に回収命令が出されました。
これは海外の事例ですが、日本でも誤って次亜塩素酸ナトリウムなどの漂白剤を入れて噴霧していたなど問題となっています。次亜塩素酸ナトリウムなどの消毒剤を加湿器で噴霧することは人体にとって非常に危険ですので、絶対にしてはいけません。
そこでおすすめしたいのが、次亜塩素酸水を加湿器に入れて空間噴霧する方法です。
次亜塩素酸水を使った空間除菌
超音波加湿器をより安全に使用する方法として、SNSを中心に次亜塩素酸水を加湿器に入れて、空間噴霧する方法が注目されています。
次亜塩素酸水を噴霧することで、加湿器本体だけでなく噴霧する空間ごとまとめて除菌することができます。
さらに、次亜塩素酸水は、厚生労働省において安全性が確認されている食品添加物なので、吸い込んでも無害と言われています。
除菌力は、漂白剤などの次亜塩素酸ナトリウム比べ約80倍。
次亜塩素酸水は、超音波加湿器を使った湿度調整だけでなく空間除菌・消臭としてもお使いいただけます。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、「加湿器で死亡事故?次亜塩素酸水で超音波加湿器のレジオネラ菌の感染予防を始めよう」について解説しました。
ウイルス対策として、湿度管理が大切と言われているため、慌てて加湿器を購入された方も多いと思います。
しかし、加湿器は正しい使い方をしなければ効果がないばかりか、レジオネラ菌による感染リスクがあります。
ぜひ、加湿器を正しく使って快適な湿度管理をしていきましょう。